題名:ビンセント -ロボット開発に必要な技術-
報告者:ログ
1979年、アメリカのウォルト・ディズニー・ピクチャーズで製作された一本のSF映画がある。その名を「ブラックホール」という。日本では1980年に公開された1)。宇宙探査船パロミノ号に乗っていた乗組員が、ブラックホールの近くに漂う20年前に行方不明になった超大型宇宙船シグナス号と接触する話で、そのパロミノ号の乗組員が、シグナス号を支配していたラインハート博士の謎を解く過程でいろいろあった後、最後には宇宙船もろともブラックホールに吸い込まれる、という段取りの映画である。この映画が作られた背景には、1977年に公開された有名なSF映画の「スターウォーズ」があり、それに負けじとウォルト・ディズニー・ピクチャーズが力を入れて製作したようである。しかしながら、興行収入はあまりふるわず、特に日本では、洋画の歴史の中で埋もれてしまっている作品のひとつである。
映画に登場するロボットとして有名なのは、やはり「スターウォーズ」のC-3POとR2-D2に違いない。どちらもよくできたデザインである。しかしながら、映画史上では埋もれているが、この「ブラックホール」に出てくるロボットも、それに劣らずとても優れたデザインである。その中のひとつが、ビンセント(V.I.N.CENT)という名のロボットである2)。日本で公開された時の映画のパンフレットには、その構造が示されている。それが下図になる。なお、ビンセントのデザイナーはGeorge McGinnisという方である2)。
図 ビンセントの構造3)
この中で現在でも実現されていないのは、反重力ホバーリング装置、テレパシー送受信装置、カリフォニウム炉になろうか。近い未来、いち早くビンセントを目にするには、今後これらの技術開発が期待される。
1) https://ja.wikipedia.org/wiki/ブラックホール_(1979年の映画) (閲覧2015.8.13)
2) http://disney.wikia.com/wiki/V.I.N.CENT (閲覧2015.8.13)
3) http://disney.wikia.com/wiki/File:V_I_N_CENT_Cutaway.jpg (閲覧2015.8.13)
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