題名:「二つで十分ですよ」は無限に存在するのか?
報告者:ログ
この記事を読む人は、間違いなく「ブレードランナー」のコアなファンであろう。その「ブレードランナー」はリドリースコット監督による1982年の映画であり、SF映画の金字塔の一つである。この映画の特徴は、その独特の世界観を持った映像美にあり、CGといった映像技術がない時代にも関わらず、セット模型によってすべて撮影された。SFX(Special Effects)は、2001年宇宙への旅も手掛けたダグラストランブル率いるEEG(Entertainment Effects Group)により担当され、映画内のデザインはシドミードによる1)。
この「ブレードランナー」のベースとなった原作は、フィリップKディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」である。原作を読んだ人がこの映画を見る、あるいは、映画から原作を読んだ人は、この映画は原作には忠実ではないが、映像美に関しては著しい反論はしないであろう。少なくとも当のフィリップKディックもこの映画を見て、納得していたようである2)。
さて、本題の「二つで十分ですよ」は何を意味しているのか? これは主人公のリックデッカード(ハリソンフォード)が日本食らしき店の店主(ロバートオカザキ)と交わす日本語による会話の一部であり、長らくこの会話の真の意味に対して様々な解釈がなされていたが3,4)、試写用のワークプリント版によって解決された。それによると、二つ、四つとの会話のやり取りの数は、天丼らしき丼ものの上にのる奇妙な魚類の天ぷら(?)の数であったことが判明した。このことから、「二つで十分ですよ」は無限に存在しないことが証明された。この天丼らしき丼ものは、俗称「でっか丼」たる名があり、それを図に示す。
しかしながら、ここで新たな問いが提出された。それが、「この謎の奇妙な魚は何であるか」、である。会話での「二つで十分ですよ」は解決したにも関わらず、この新たな問いによって、問題はさらに混迷を呈しつつある。その一方で、「And noodles」も奇妙なヌードルとして数学上の未解決問題と同じく、難問に違いない。その他、「強力わかもと」「充実の上に」もなぜ、と疑問符がつく。しかしながら、最大の問題は、ロイバティー(ルトガーハウアー)の最後の言葉である。このシーンのセリフはなぜアドリブなのか?
Androidプラットフォームを開発し、NEXUSを製造したアンディルービン7)にとっては、いずれも容易い問題かもしれない。「天才は一日にしてならず」である。
図 でっか丼5)
1) http://www.sankei.com/wired/news/140303/wir1403030002-n1.html (閲覧2015.8.17)
2) http://cinefil-blu-ray.tumblr.com/post/76688106923/1981年原作者フィリップkディックがブレードランナーの製作者ラッドカンパニーのジェフ(閲覧2015.8.17)
3) http://www.st.rim.or.jp/~kimu/br/224.html (閲覧2015.8.17)
4) http://www.geocities.jp/alfetta007/mokeFile/turezure/BR.html (閲覧2015.8.17)
5) http://allbr.blog.fc2.com/blog-entry-797.html (閲覧2015.8.17)
6) https://ja.wikipedia.org/wiki/数学上の未解決問題 (閲覧2015.8.17)
7) https://ja.wikipedia.org/wiki/アンディ・ルービン(閲覧2015.8.17)
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